01リノベーション事例

Mon Jardin(モン・ジャルダン)

  • 住所
    小樽市幸4-4-4
  • リノベーション年月
    平成26年9月
  • 改修期間
    約5ヶ月
  • 当初の建物用途
    農業資材用倉庫(昭和48年建築)

オーナーがコレクションしていた数々の舶来の建具や外構部材を再活用し、
独特の雰囲気を醸し出しています。
旧建物の原型がほとんどなく、建物と庭が一体のデザインにリノベーションした事例です。

 主人の両親が農家で、農機具の保管などに使用していた倉庫をリノベーションしました。30坪の建物に、3坪(約6畳)のコンサバトリー(ガラスで囲まれたガーデンルーム)を作り、150坪ある庭と一体感のある空間ができました。庭には大好きなバラをたくさん植えて歩いて回れるようにし、外からも中からも庭が楽しめるようにと考えました。大工さんには、雑誌の写真や自分で描いたスケッチを見せて、イメージを伝えました。途中まで工事が進んだコンサバトリーの天井の高さがどうしても気になり、勇気を出して30センチ低くしてもらいました。天井近くの明かり取りの窓も、間隔が狭かったので直してもらい、今でも、その時に思い切って言って良かったと思っています。
 自分の実家の取り壊しと時期が重なったため、門扉や窓、シャンデリアなども外して再利用しました。両親も喜んでくれているのではと思います。以前からコレクションしていた舶来の古いドアを使ったり、古い家具をもらってきて塗装したり、フェンスのペンキも自分で塗って、できるだけお金がかからないように工夫しました。当初は趣味で友人を招くためと考えていましたが、工事が進むにつれてカフェへと発展しました。無農薬栽培のバラも食用として活用しています。
02リノベーション事例

ル・キャトリエム 運河通り店

  • 住所
    小樽市色内2-3-1
  • リノベーション年月
    平成21年4月
  • 改修期間
    約3ヶ月
  • 当初の建物用途
    倉庫(昭和初期頃建築)

倉庫群が建ち並ぶ運河沿いにあり、当初は鉄工所の倉庫で、オルゴール店を経てカフェにリノベーション。
天井の梁をインテリアに活かし、新しく製作したアイアンの意匠がアクセントに。
新旧が上手にマッチしています。

 この建物は、当初、1階にカレーショップが入っており、2階のみの賃貸物件でした。1・2階を借りて建物全部をリノベーションしたいと考えていたので、1階のカレーショップが閉店後に取りかかることにしました。「賃貸の方が成功する」と言われてもいますので、あえて購入せずに賃貸でやっています。店内から小樽運河が一望できる、この立地にはこだわりました。運河や港が一望できるカフェは、市内ではホテルを除き当店だけです。広い窓から見える景色が一枚の絵になるような内装にしました。内装の基調色を白・黒にしたのは、当店のケーキに合うようにと考えたものです。
 2階の天井を剥がすと構造材の梁や柱があり、それらをできるだけ残したかったので、磨いて塗装し、店全体の雰囲気に合うようにしました。建物中央に螺旋階段を配置し、手摺の装飾にはアイアンの意匠を施しました。トイレも、それまでの場所から風水上良い位置に移動し、一見それと見えないデザインの入口や、フランス製のホーローの手洗いボールなど、細部にこだわった造作になっています。厨房設備や螺旋階段など費用はかかりましたが、中途半端に造って後悔したくないと考え、自分の思いを妥協せずに形にしました。
03リノベーション事例

菜はな

  • 住所
    小樽市最上1-3-13
  • リノベーション年月
    平成17年6月
  • 改修期間
    約4ヶ月
  • 当初の建物用途
    住宅(昭和5年建築)

長く住宅として使用していた建物の間仕切りを外し、
洋間から一番奥の和室縁側まで一間続きのカフェとなっています。
元の建物の原型をほぼ残し、古民家の味わいや趣が特長的なリノベーションの事例です。

 昭和15年に建てられたこの家は、銀行の支店長や他のご家族が住んでいた時代もあり、その都度改装がなされていたようです。最初に建てたのが本州の方であったらしく、夏の快適さを求めて、天井が高く風通しの良い造りになっており、北海道の冬には適さない部分もありました。今は、断熱材を入れるなど寒さ対策をしています。住居的な雰囲気をなくし、落ち着いた空間を作りたいと思い、改修を進めました。壁の色が当初は少し派手に見えましたが、年が経つごとに馴染む色となりました。店内は、お子様連れやご年配の方など様々なお客様に対応できるように、畳の座敷席と椅子席を設けていますが、部屋の段差は無くして危険のないようにしています。屏風や金庫など、以前住んでいた方々の物も店内の装飾として使用し、障子も移動させてお客様の目に入るようにしました。
 リノベーションするにあたって、店内の具体的な構想はなかったのですが、大工さんに相談したりイメージを伝えるなどして、現在の店ができあがりました。一人の大工さんが約4か月間付きっきりで携わってくれ、改修前の建物の造りに負けない仕事をという気持ちから力を入れてくださいました。
04リノベーション事例

(旧)岡川薬局

  • 住所
    小樽市若松1-7-7
  • リノベーション年月
    平成22年4月
  • 改修期間
    約3ヶ月
  • 当初の建物用途
    薬局(昭和5年建築)

小樽市歴史的建造物指定の建物をカフェとゲストハウスにリノベーション。
歴史ある外観と、現代的に白で統一された1階カフェのコントラストが見どころです。
古い建物を飲食店や宿に用途変更するための法律や衛生面の課題を解決した事例です。

 この建物を購入した当初は、汚れていたところをきれいにして、この建物を拠点に小樽を活性化したいという思いがありました。2階をゲストハウスとし、ツインのベッドルームと広い和室があり、素泊まりでも宿泊できるようになっています。宿泊部屋内の屏風は、母の実家から持ち込みました。1階のカフェは、主にレンタルスペースとし、スタッフは基本的に当社のデザイナー。カフェの混雑時に業務を兼任してもらうことで、人件費を抑える狙いがあります。
 店内の奥には、石倉と母家を繋げたものが造られていますが、前の持主が屋根を一部取り除き、それまで暗かったスペースに光が入るようになっています。カフェや宿泊客が利用する部屋として利用しています。屋根にも大きな特徴が二つあり、マンサード屋根と呼ばれる二重に勾配のある屋根であることと、屋根の途中から出ている出窓(ドーマー窓)があること。ドーマー窓は雨の進入を防ぐように設計されています。また、建物の基礎が建設当時からしっかりとしているので、地震が起きても揺れが少ないと実感しています。『小樽市歴史的建造物』に指定されている建物ということで、知名度など、得られるメリットもあると言えるかもしれません。
05リノベーション事例

OTARU TAPROOM

  • 住所
    小樽市色内2-4-8
  • リノベーション年月
    平成31年2月
  • 改修期間
    約4ヶ月
  • 当初の建物用途
    漁網店(大正8年頃建築)

築100年以上の古民家を利用してゲストハウスと飲食店に。
古い建物と、新しい感性がマッチした〝宿泊者と地元の人の交流の場〟として、
温かで懐かしい雰囲気を醸し出しています。

 ゲストハウスという形態の旅館業の許可を取り、札幌と小樽で宿泊施設を運営しています。宿泊施設プラスアルファとして、その場所を活かしたコンテンツを提供しているのが特徴です。小樽のゲストハウスは、唯一100年以上の古民家を利用しており、コンテンツは〝宿泊者と地元の人の交流の場〟であり、クラフトビール専門の飲食店を併設しています。こだわりは、古い建物を活用した施設づくりと運営を自分たちで行うこと。旅館業の申請や、備品購入、清掃、予約管理などを自分たちでやり、初期費用をおさえてなるべく安く早く改修をするモデルです。
 小樽は街並みがよく、観光客が多いわりにゲストハウスが少なかったことも開業のきっかけとなりました。日帰り観光のイメージが強い小樽で、宿泊事業者として小樽は泊まりで行く場所、というイメージをどうやって発信できるかを考えています。塗装と壁貼りくらいは自分でできると思っていましたが、壁の間仕切り、天井を貼るなどは大工さんに依頼し、設備関係は工務店にお願いし、プロの方にやってもらいました。大工さんの中には空間デザインやお客さんの動線まで考えてくれる人もいるので、相談できるような職人さんを選ぶといいと思います。
06リノベーション事例

石と鉄 STONE and IRON

  • 住所
    小樽市色内2-2-8
  • 当初の建物用途
    倉庫(大正11年建築)

1階を飲食店にすることで誰でも入れる空間を作り、
地元の方や観光のお客様がコミュニケーションを取れるような場所を目指した事例です。

 石蔵を使った事業をしてもらいたいという所有者からの意向があり、店舗運営者と共同で倉庫から飲食店と宿泊施設に改装しました。観光名所の小樽運河からも近く、観光のお客様をメインターゲットにしています。

INFORMATION OF BUILDING物件の概要

■建築名:
石と鉄 STONE and IRON
■所有者:
(株)ADL2
■利用者:
石と鉄 STONE and IRON
■建て主:
川人幸三郎
■構造:
石造瓦葺3階建(現在はトタン屋根に修復)
各59㎡ 延べ177㎡
■建築背景・動機:
明治45年創業「川人幸三郎」が清酒・焼酎・海産物の卸問屋で建立(小樽商工名録より)
■利用履歴・修復履歴:
①大正11年倉庫として利用
②石蔵の屋根裏から古谷商店の看板が見つかる
 (古谷商店は昭和36年の地図に記載あり)
③平成28年 現所有者に
④平成31年 CafeBar & Hostel
「石と鉄 STON and IRON」開業
07リノベーション事例

石蔵Café ヴェールボア

  • 住所
    小樽市相生町9-9
  • 当初の建物用途
    石蔵(大正2年12月建築(推定))

かつて繊維問屋街として繁栄した入船通りに近く、
観光客や地元民の利用が多い場所でのリノベーション事例となっています。

 オーナーは古民家や石蔵の保存に尽力、本蔵や円甘味の店舗倉庫として石蔵を活用しています。蔵の改装時、かつての前川商店の「判取帳」や封筒が残されており、これは建物を渡す時に石蔵を絶やさないよう何か一つを引き継ぐという商習慣とのことです。

INFORMATION OF BUILDING物件の概要

■建築名:
(株)円甘味蔵
■所有者:
(株)円甘味
■利用者:
石蔵カフェ ヴェール・ボア
■建て主:
古川嘉兵衛(滋賀県出身)
■構造:
木骨石造2階建 各階40㎡ 延べ80㎡
■利用履歴・修復履歴:
①母屋(木造)は明治33年9月保存登記 古川嘉兵衛
②石蔵は大正2年12月合筆登記 2棟あり
 石蔵2階建 各12坪(40㎡)
③昭和18年頃には、前川商店(下駄、足袋屋)賃借営
 ※ 前川商店:洋反物、洋傘、軍手袋などの製造卸
 大正9年創業
④昭和22年6月売買 越辰次郎(相生町)
⑤昭和63年相続 越勲
⑥昭和63年以後 国際インテリアアカデミー付随施設
⑦平成12年頃 空き家
⑧平成20年頃 民家として活用
⑨平成30年 ヴェールボア開店
08リノベーション事例

蔵宿末広

  • 住所
    小樽市入船1-3-10
  • 当初の建物用途
    薬品会社経営時に建立(推定)(明治後期建築)

南小樽駅下、入船通り沿い、
かつての繊維問屋街にあり、かつ堺町メルヘン交差点に近く立地条件の良い事例です。

 平成30年春まで(株)ニチヤクの倉庫として利用されていました。立地場所良好で、隣にある「末広稲荷」に因んで「末広」と命名しました。歴代所有者が医薬品関連に従事しているのが興味深いところです。

INFORMATION OF BUILDING物件の概要

■建築名:
蔵宿「末広」(旧(株)ニチヤク倉庫)
■所有者:
小野英紀
■利用者:
同上
■建て主:
渡邊正助(推定)
■構造:
木骨石造2階建 各階41㎡ 延べ82㎡
■建築背景・動機:
元来鰊漁親方である渡邊正助氏が渡辺薬品(株)経営時に建立(推定)
薬品・医療器卸・小売り、創業 明治38年11月(小樽商工名録)
小樽最古の薬局(「語り継がれる町小樽」より)
■利用履歴・修復履歴:
①明治36年3月3日所有権登記 小川喜三郎(滋賀県愛知郡奏川)
②明治37年10月15日 所有者 吉田重次郎
 (有幌町17→入舟町2-8)
③明治38年7月   渡邊正助 渡辺薬品(株)
 (入舟町2-8)
④昭和38年11月 渡辺悌之助(入舟町2-8)
⑤平成18〜19年 小野君江 (株)ニチヤク
⑥平成30年7月 改装「蔵宿末広」として小野家で営業
 ※建物登記は昭和28年5月(所有者 吉田重次郎の時)
修復
 ・入船通りに面し車の往来が多く、振動による傷みがあったため適宜補修が必要
 ・湿気があり、土台の下、腐っていたものを修復
09リノベーション事例

Hands on Toy’s kinderlieb(キンダーリープ)

  • 住所
    小樽市住吉町4-4
  • 当初の建物用途
    漁網保管蔵(明治後期建築)

子どもと大人が寛げる面白い時間と空間を提供するための石造倉庫、
喫茶は前カフェの設備を居抜きで再利用して開設となった事例です。

 子どもと関わってアナログ遊びをしたい大人を対象としたビジネスモデルとして、神戸から小樽へ移住しました。大人が寛げる面白い時間と空間を提供するために石造倉庫が相応しいと実感しました。喫茶は匠伽藍のカウンターを居抜きで再利用できるという条件で、予てから喫茶店を開きたいと思っていたところに情報を得て開設しました。客層は、外商部門もあることから地元や札幌圏にも市場を持っており、売り上げの10%ほどが観光客となっています。カフェは9割がお子様連れで、時々若いカップルがゆっくり時間を過ごしています。

INFORMATION OF BUILDING物件の概要

■建築名:
Hands on Toy's kinderlieb(キンダーリープ)
■所有者:
市内個人
■運営者:
杉本英樹(キンダーリープ店長)
小寺奈津美(カフェ レーゲンボーゲン店長)
■人員:
6人
■利用履歴・修復履歴:
①明治後期〜大正期 漁網保管蔵として創建
②昭和後期 木調アート&カフェ 匠伽藍開設
③平成16年〜小樽オルゴール堂 体験工房・倉庫
④平成19年 キンダーリープ開店(移転オープン)
■外観:
ほとんど原形のまま
■内観:
・床材敷設/土間だった床に相応しい木材を敷設
・吹き抜け/2階の半分を吹き抜けに改築
・手摺り/階段に安全を期して手摺りを増設
・防寒/レトロな薪ストーブ設置と煉瓦囲い
・遊び場/2階に子どもの遊び場増設
・喫茶/カフェ レーゲンボーゲン
■コンセプト:
子どもの持つ素朴な遊び心を大切に